こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

図書室

ここ片瀬には図書室がある。図書館ではなく「市民図書室」というここだけのオリジナルなもの。カードもここ専用である。まるで小学校の図書室を彷彿させるようなこじんまりさ。蔵書の数は少ないが利用する人が少ない分、予約の待ち時間も少ないし、新しく入った本にありつける可能性も高い。

ここでは貸し出しのときにバーコードを読み取るのではなく、本の裏表紙に入っているカードを抜き取り、返却する日付けをスタンプしてくれる。このしくみはまさに学校の図書室そのもの。
この返却期限のスタンプを見ればその本が人気の本なのかどうか一目瞭然である。3日で読み切って返した人がいるんだなーとかこの2ヶ月間は誰も借りていないんだーとか意味のない情報だけどいろいろ想像してみたりしている。宮崎駿アニメの中で図書館で借りた本に借りた人の名前を書く欄があっていつも自分が借りる前に借りている男の子の名前をみつけてその存在を意識するっていうのがあったけどなんかわかるなぁ。
鎌倉の図書館では借りたときに本の名前と返却日を印刷したレシートを発行してくれる。それをしおりに使う人が多いらしくときどき借りた本から他人のそれがパラリと落ちてくることがある。他に一緒に借りた本の名前も書いてあるのでなるほどねーと見知らぬその人のセレクションに思いを馳せたりもする。
図書館の本ってそういう意味では特別な本だ。何人もの手を経ているから「汚い」と感じる人もいるようだけど・・・。 図書室で借りた二冊。池澤夏樹さんの「キップをなくして」は亡くなった友人のこと思い出しながら読んだ。湯本香樹美さんの「西日の町」は西日の当たる部屋でじっとりと汗をかきながら読む。

ところでまる二年が過ぎたこのこびとく日誌ですが、気付いたら10万アクセスを越えていましたー!皆さん、読んでくださってありがとうございます! これからもどうぞよろしく。