こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

スミス夫人とエバンス夫人

また迷ってしまっている。

いつも23.5〜24センチを履いているという人と24.5センチが自分のサイズだという人のサンダルを同時進行中。測った足型をみると長さはふたりほぼ同じ。だけど幅はむしろ23.5〜24センチの人の方があるのだ。

しばし、考え込んでしまう。
24.5センチの人はkikaさんで24.5センチのサンダルを試し履きして「少しゆるいけどこのくらいがいい」とおっしゃった。23.5〜24センチの人は24センチのサンダルを試し履きして「ぴったり」とおっしゃった。

だから23.5〜24の人には24センチで、24.5だという人には24.5センチでつくればいいのだ。
だけど・・・。
24.5センチの人には24センチの木型を使って、23.5〜24センチの人には24.5センチの木型を使ってつくりたい気持ちになる。

この矛盾をどう考えるか?

こういうのをスミス・エバンス効果というのかな。ある靴ではスミス夫人はサイズ5、エバンス夫人はサイズ5.5だけど同じ木型の別のデザインの靴を履くとスミス夫人5.5、エバンス夫人5がぴったりだという。このように靴のサイズというものは履いた感じで変わってくるというのがスミス・エバンス効果。

また、2年前に作ったサンダルと「同じものを」というお客さま。少しゆるくなったのでもう少しきつめでも良いという。だけど少々外反母趾があり、最初きつめだと痛いと感じるかもしれない。しかも以前作ったときより底材を厚くしてほしいと言われたため、甲革は少しコシがあるように作った。(底が厚いのに柔らかい革だと歩き難くなるため)こうなってくると果たしてこれは「同じもの」と呼べるのか。

オーダーってホントにむずかしい。
靴のサイズってほんとにほんとにむずかしい。

なぁんにも考えずにつくっていられたらどんなにラクかとそう思う。
ちょっと考え過ぎ傾向にあるわたし。

もう一回考え直すことにして昨日は早く寝てしまった。
早く寝たところで解決するモンダイではありませんが・・・。