こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

道祖神のメッカ

二泊三日の駆け足で松本〜安曇野穂高温泉郷〜高山〜古川〜奥飛騨温泉郷と飛騨路を巡ってきた。何度か訪れた場所、全く初めての土地、どちらにも新しい発見のある楽しい旅となった。
初日に訪れたのは安曇野。ここは道祖神のメッカである。以前、ドラマの舞台となっていたときにたくさんの道祖神があることを知り、いつか巡ってみたいなあと思っていたのだった。ネットで安曇野道祖神について検索したところ、本当にたくさんあり、行けばどこにでもある!と早合点したこびとく。なので詳しい場所なども調べずに向かったのだった。しかし、探せどもそれらしきものはさっぱり見当たらない。いかにもありそうな風景があふれているのにどういう訳か全くみつけることができないのだった。農道を車で何度もぐるぐるし、畑のあぜ道を歩いてみたり、レンタサイクルの人のあとをつけてみたりもするが収穫なし。もしかして道祖神ってすっごく小さいものだったりして?(高さ10センチとかね)などと考え始め、一体道祖神ってどういうもの?と基本的な疑問まで生じてきた。絶対たくさんあると思っていたのに一個も探せないなんて悔しい…このままじゃ帰れないなどと訳のわからない意地まで出てきた。どうしようもないので農作業中のおばちゃんにきいてみることにした。すると『そこをまっすぐ行ったところにもあるし、この裏のところにもあるし、そこの神社の中にもあるし、西の方にも・・・』という返事が返ってきた。この口ぶりだとほんとにどこにでもあるよって言っているよう。とりあえずまっすぐ進むことにした。すると畑の隅に屋根付きの小さな何かを発見!正面に回ってみるとやったー!道祖神である。やっと一個発見でその姿をカメラに納める。やっぱり大切に扱われているらしく屋根付きのお堂(?)のようなところに鎮座しているものだったのだ。どういうものかがわかってからはまるで魔法のように次々と発見できるようになったのは言う間でもない。 道祖神には石に『道祖神』の文字が刻まれた文字碑と男女の神の絵が彫られた像碑の二種類がある。今回見たいなーと思っていたのは像碑の方である。像碑にもいろんなタイプがあるらしい。

ひとつは男女が手をつないでいる握手タイプ


もうひとつは男神が杯を女神が酒器を持つ酒器タイプ

他には男神が杓を持ち女神が扇を持つ杓扇タイプもある。もともとは旅の安全を願ったものだったとは思うが無病息災、子孫繁栄、五穀豊穣と様々な願いを込められて設置されたのであろう。手を取り合う男女神の姿は微笑ましい。色付きの道祖神が特に可愛らしかった。
また機会があれば今度は自転車でひとつひとつ丹念に探したいものだ。
道祖神をいくつかみつけてようやく気持ちが収まり高山に向かうことにした。
続く・・・。