こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

バッテリー

映画バッテリーを観た。
原作の小説の方は全巻読んでいたのでとても楽しみにしていた映画。友人たちにも勧めまくっていた。
オーディションで3000人から選ばれたという主人公巧役の林遣都(はやしけんと)くんの美少年ぶりも楽しみな映画なのだった。(ちなみに原作者のあさのあつこさんは美少年好きなんだとか)

小説を読んだときとても印象的だったのは中学生の危うさというか脆さや、親に素直になれなくて苛つくところとかがとてもよく描かれていたこと。母親にも『触るな!』と叫んでしまうことやランニングしているときの心情などとってもリアルだったこと。下に体の弱い弟や妹がいると親の関心はついそちらにいってしまい、結果、甘えることができない子になってしまう上の子。これ、ものすごく共感できる。そういうところを映画でも描かれていたのが良かった。巧の「孤独で寂しい野球」についてはもう少しつっこんで表現してもらいたかった気もするけど巧が森の中で沼につかりながら流した涙を見てすごくいい映画だと思った。(インタビューを読むと自然と出た涙だったようです。演技ではなく)
豪の懐の深い笑顔もすごく良かった。
野球と言えばハンカチ王子や松坂のようにピッチャーばかりに注目が集まるけど、その球を受け止めるキャッチャーがいなくては始まらないんだということを再認識した。そして、ああ、だから『バッテリー』なのかーと激しく納得。

しかし、中学生にしてはみんな大人っぽすぎ。特に対戦相手の横田中の瑞垣くんや門脇くんは高校生を通り越し大学生といってもいいくらい。巧や豪も12歳という設定だけど林遣都くんは1990年生まれ。(映画を撮っていたときは16歳)弟の青波が9歳という設定だからやっぱりどう考えても大人過ぎる。まあ中学生にも個人差があるのだろうけど。
実は豪役の山田健太くんを先日都内某所で見かける機会があった。映画の中では素朴な岡山の中学生だったがナマ健太くんは都会の高校生といった風情でした。でも笑顔はあのまんまでしたヨ。
バッテリー、ぜひたくさんの人に観てほしい映画だとそう思いました。

藤沢ではこんなさびれた場末の映画館での上映
しかもガラガラだった。そしてすでに上映終了。
オデオンは閉館してしまうし、悲しい限り・・・。