こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

買い出し

昨日は今年になって初めての材料の買い出しに浅草まで。
出掛けるまでが大変だった。

足りない材料に気が付くとちょこちょこメモってはいたが、いざ出掛けるとなると買い忘れのないようにしなくてはいけないのでお買い物リストをつくることにしている。なんといっても交通費も軽く2500円超えますからね。無駄にはできない。
で、このリスト作りが大変。これから作る靴の一覧表とにらめっこしながら、底材、ヒール、オシブチ、靴ひもやファスナーに至るまで在庫チェック。先芯やシャンクの他にクギ類やカシメ、美錠、そして接着剤やシンナーの残量も調べる。全く、靴の材料ってどうしてこうも多岐に渡るのかしら?と呪いたくなる気分。
そして革の在庫もチェック。足りないもの、これから使う色を考えながら、色見本になるような革のハギレもピックアップ。(革屋さんに行くときは必ず見本になるものを持ってゆくことにしている)
そして最後にこれらを材料屋さん別にこれは○○商店、これとそれは××商店と買うお店別にリストにする。なぜなら以前にも話題にしたけれど材料屋さんではそれぞれ品揃えも値段も微妙に違う。だから一軒でまとめて買い物を済ませることができず、何軒もはしごしなくてはいけないのである。とにかく何も考えず、このメモを頼りに買い物するのである。それがこびとく式買い物法!

お買い物リストを見ながら浅草をぐるぐるするも買い物リストのものがすんなりあるとは限らず、考え込むことも多い。特に革屋さんでは希望の色があっても厚みが…とか質感が…とか悩むことしきりでお店の人に申し訳ないくらい。お客さまの希望はなるべくかなえてあげたいし、だけど靴の値段のほとんどをしめてしまうくらい革は価格も高いので上手く使い回せるものでなければ購入することはできないしで、ほんとにほんとに悩んでしまう。それでも頼まれていたラベンダー色などもどうにかみつかり、春夏用の色ものも買うことができた。ヨカッタ。

そういえば、いつも立ち寄る材料屋さんのおじさんが不在で慣れない奥さんがてんてこまいで会計していた。応対してくれたご隠居さんにおじさんは?と訊ねると入院されたという。え〜っ、ここでもと急に心配になるが「二週間ほどで退院できる」ときき、少し安心した。どうぞお大事に。

さて、材料も何とか揃ったのでお待たせしているオーダーやその先のことに向かいたいと思います。

たくさんの荷物でヘロヘロになって帰ってきたら
お客さまからのお手紙が届いていた。中には猫のポストカード!
ネコ好きの人にプレゼントしようと買ってあったものだそう。
送った靴が届いたその日に投函してくださったようで
本当に有り難く思います。頑張ってクツ作って良かった〜!
ほんとにホントにありがとうございました!!