こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

その人のサイズ

靴というものにとってサイズほどやっかいなものはない。
靴屋を殺す(?)のは簡単って誰かが言っていたけどそのとおりで履き心地をきめるのは履く人本人。「痛い!」とひとこと言えばそれでお終いである。

軽井沢旅行で同室だった人が登山靴をオーダーで作ったのだがお店の人がすすめるサイズはいつもより小さいサイズで、でも「あなたにはこれよ」と言うからその通りにしたのだけど『やっぱり小さいのよねー』と話していた。これってよくきく話。お店の人がすすめるものと自分の好みのサイズがあわないんですね。

こびとくにも経験がある。
それは結婚指輪を買いにいったときのこと。それまで指のサイズというものを測ったことがなかった。計測の結果サイズは『7号』と言われた。これには驚いた。だってそれまでファッションリングは11〜12号を買っていたから。わたしにとって指輪とはクルクルと回るくらい緩くはめるもの・・・。なのに7号サイズといったら、はずすのにちょっとしたコツがいるくらいのピタピタサイズ。絶対無理だと思って店員さんに「もっと大きなサイズのものを」とお願いしたのだが店員さん曰く、結婚指輪というものはそう頻繁に付けはずしするものではないのでなおのこと大きめは勧められないと頑として受け付けてくれない。そこを何とか・・・と押し問答の末、8号サイズを売っていただいたのだった。

このように時としてお店側とお客側の意見が食い違うときがある。もちろん、お客の間違った『思い込み』はよくないけど結局、最後に決めるのはお客さんなんだと思う。
つまりその人なりのサイズというものが存在する。

ところでなぜこんなに大きめの指輪志望なのかというと、あるとき、酔っぱらってお手洗いにいったら洗面所に誰かの忘れ物の指輪が置いてあり、何気なくそれをはめてしまったわたし。(酔ってたからね)そしたらなんと抜けなくなってしまって、まわりにいた友人に助けを求めた。だけどみんな酔っぱらっているものだから力まかせにひっぱるばかりで一向に抜けない。痛くてワンワン泣いた(酔ってたからね)ことを記憶している。このときのことがトラウマになっているというわけ。

で、結婚指輪の方はというと・・・。
靴つくりの仕事に指輪は似合わず、どこかにしまわれたままになっているのであった。あれ〜っ、どこにしまったっけ??

今年もロイズのチョコでハッピーバレンタイン