こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

夏の力道山

夏石鈴子さんの夏の力道山を読む。夏石さんというのは赤瀬川原平さんの『新解さんの謎』という新明解国語辞典について書かれた本の中に出て来るSM嬢なのである。SMはSMのSMではなくてあくまでイニシャル(本名鈴木マキコさんというらしい)。だから時間のある人は『新解さんの謎』を読んでからこの本を手にとるのもいいと思う。

この小説は「主婦小説」ということになっているけど、どちらかといえば働く女の話といった方がいいと思う。とにかく面白いです。経済的に全く頼りにならないダンナさんと幼い子供二人を支えて日々奮闘する豊子さんの物語である。

主婦というのは「状態」なのである。そしてそれは望んでなった状態ではない。ゴハンを食べさせ、家の中を整え、自分以外の家族に目を配る。欠けているものは補い、優しい言葉をかけ、みんなが元気で気持ち良くいられるように、と考える。←ホントにそのとおりだ。
ストーリーを詳しくここに書くよりぜひ読んでもらいたいなと思う。夫婦の会話も子供との会話もいいし、仕事に対する考え方も全部、フムフムと思うことばかり。
で、こっそりダンナに内緒でマカを飲ませたりしているんですよ。(哀れなものよのう、なんて心の中で思いながら)

一日でサクサク読めるので年末年始の暇つぶしにいかがですか?
特に働く主婦におすすめです。

ということでこびとくも働く主婦として今日も孤軍奮闘します。