こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

べたべた

ウチのミシンじゃ上手く縫えないんで縫ってくれる?と依頼された靴のベルト。なんかイヤな予感・・・。

やっぱりそうだった。
マジックテープのベルトだけどそのマジックテープはのり付き。つまりテープの裏に強力両面テープが付いている。そりゃ、こっちの方が簡単です。テープの裏のシールを剥がして貼るだけ。
だけど、ミシンの針には両面テープは大敵なのだ。ミシンで縫う場所には両面テープを使わない。これは修理屋さんで働いていたときに教わった鉄則。底付けの接着剤もダメ!
ゴムのりで貼ること。(ラバーボンドはOK)
理由は縫っているうちに接着面のべたべたが針についてしまって針がべたべたになり、そこにミシン糸がくっついたりしてミシン目が飛んだり糸が切れたりするからだ。やがてはミシンのお釜の中までべたべたになりエライことになるのだ。
こびとくが昔、働いていた修理屋さんでは全員、元靴職人というのがウリだったのだけど、底付けの職人さんもいれば製甲の職人さんもいた。八方ミシン担当になったこびとくは元製甲職人さんの下についていた。わたしたちが何度言っても底付けの職人さんが底付けの強力接着剤でスベリを貼って「縫ってくれ」ということに二人で閉口していたことを思い出す。

もし、ミシン目が飛んだり、糸が切れたりするとき気を付けてみてください。
両面テープを使っていませんか?
ちゃんとゴムのりが乾いてから貼っていますか?
針がベタベタしていませんか?