こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

履き口が大きく開く靴

二つのファスナーを下げると履き口が大きく開くショートブーツ。手足が少し不自由な人のために作ったのだがそうでない人にとっても着脱しやすい靴である。展示会中、熱心にみてくださる人も多かった。

足の甲から足首にかけてサポーターをし、整形外科で作ったというインソールを市販のスニーカーに入れて履いていらした通りがかりの女性がいたく興味を持ってくださった。
整形外科靴の領域に踏み込むわけにはゆかないので、オーダーをお引き受けすることには消極的になってしまって申し訳なかったのだけど、それでも試し履きをおすすめしてみた。サポーター(幅広のゴムのようなものをクロスにつけてらした)をされているのはねんざ防止のためらしく、足首までの長さのある靴をお探しだったようだ。
椅子に座ってスニーカーを脱いでいただき、Wファスナーブーツの履き口を大きく開くとすんなりと足が納まった。ご使用中のインソールも装着できた。履いてこられた市販のスニーカーよりずっと具合が良いように思えた。
だけどやっぱりオーダーをお引き受けすることはためらわれた。なぜなら、こびとくは足の障害についてあまりにも無知であるから。
足のこと、歩行のこと、靴のこと。まだまだ知っておかねばならないことはいっぱいある。リフレクソロジーの勉強をしていたこともまだ充分に生かしきれていない自分。
もっと学ぼう。学ばなくちゃ。学ばねば。

このWファスナーブーツのオーナーさんに会いに明日から金沢に行きます。しばらく留守にします。

展示会のことを振り返るのはこのくらいにして
前に進むことにしたいと思います。