Wファスナーに続き今度はバックファスナーです。ブーツなんかではよく内側にファスナーがついていて、ヒモをほどかずに履けるようになっているのだけどこびとくはアレがすごく嫌いだった。だって、履くときの姿がガニ股になるから。だから「ちゃんとヒモをほどいて履いてくださいね」とファスナーなしで作っていた。だけどやっぱり履くのが難儀という話がよくきかれる。それでやっぱりファスナーを希望される方にはつけて差し上げることにした。
あるとき、脊椎損傷の方々の靴をつくる機会があった。そのとき一緒に考えて作ったのがバックファスナーのブーツだった。着脱を簡単にするということで、わたしはマジックテープのベルトをそのとき提案したのだけど先方は服でも何でも障害者用のものにはとにかくマジックテープがついているので少々拒否反応があり、ファスナーでお願いしたいということだった。で、完成したブーツは障害にあるなしに関係なく着脱しやすいものになった。以来、バックファスナーを採用しているこびとくである。
そして、そのときにもうひとつ教わったものがある。
手が少し不自由でもファスナーを引っ張り上げることができるようにファスナーの金具に何か引き手をつけて欲しいということで考えたのが共革でつくった飾りである。これも手が不自由な人でなくともあれば便利である。
歩くたびに揺れるフリンジ・・・。
ねっ、いいでしょ
いろいろ応用がきき、考えるのも楽しい。
今回のにもヒミツが隠されている。
おー、裏側が色違いのパープルに！
